カテゴリ:story



29日 11月 2015
私は16歳のころ、小径で「Café grassy place」を見つけた. そのカフェは『思い出、記憶を預かります。』という不思議な店だった. 3度目に訪ねたのは、母と口喧嘩をして家を飛び出し、気が付いたらそこへ来ていた。 「こんにちは… もう、今晩はですね…」 店の中にはカチコチと時計の音が刻まれていた。 「どうしたの?こんな時間に。」...
31日 10月 2015
私は16歳のころ、小径で「Café grassy place」を見つけた。  そのカフェは『思い出、記憶を預かります。』という不思議な店だった。  今日は2度目。 「こんにちは。」 「いらっしゃい。今日もホットココア?」  マスターがカウンターに目を移しながら聞いた。 「今日は…ミルクティーにします。」  恥ずかしさで頬が染まった。 「学校帰りかな?」...
26日 10月 2015
16歳の秋、私は学校の帰りにこんなカフェを見つけた。 『思いで・記憶を預かります。 Café grassy place』 「預かりますって…」 「グラッシープレス?」 ドアを開けると70歳くらいのおじいさんが一人。 コポコポと、サイフォンの音。 「そこへ座ったら」と、カウンターを指差した。 「ココアがいいかな?それとも…ミルクティかな?」...